みんなの声
里親の取り組み
ひまわりをきっかけに三重県の松阪市立中部中学校と
福島県の福島市立福島第四中学校の交流が生まれています。
昨年、里親で中部中学校教諭の喜多先生が
ひまわり里親プロジェクトに取り組む中で
強い関心を持ち、福島を訪問。福島第四中学校を訪れました。
これが、縁となり、両校の交流がはじまりました。
今年7月には、福島第四中学校の皆さんが三重県に招かれ、
中部中学校の皆さんとの交流会や、松阪祗園まつりに参加し
勇気をもらいました。
そして、今月10月6日、7日の二日間、
今度は三重県より中部中学校の皆さんが
福島を訪れ、復興ツアーに参加。
ツアーの中で、交流の機会を設け、
両校の絆がさらに深まりました。
(7月の訪問時、福島四中が三重県の皆さんから頂いたメッセージ)
10月6日、福島第四中学校の生徒、先生方、保護者の皆さんが
中部中学校の歓迎レセプションを開催。
福島第四中学校と中部中学校の子どもたちが
同じテーブルを囲み、会食しました。
はじめは、お互い緊張していましたが、すぐに打ち解け、
震災の話だけでなく学校での話にも花が咲きました。
この日、中部中学校の皆さんは、
福島市飯坂で行われた「飯坂けんか祭り」も体験。
お神輿を担ぎ町内を練り歩きました。
翌、7日は、チームふくしまによる
「福島の現状を正しく知るための研修会」を
両校の生徒に聞いて頂きました。
福島第四中学校からの感想と、
中部中学校からの感想を発表し合い、
想いを共有し合いました。
中部中学校の皆さんの
復興ツアーはこのあとも続きましたが、
福島第四中学校の生徒の皆さんとは、ここでお別れ。
固く握手を交わし、再開を約束しました。
バスから体を乗り出すように、
福島の中学生に手を振った三重県の
松阪市立中部中学の皆さん。
その後、駅前でバスを降り、福島市内を散策。
市内に設置されている放射能測定器や
環境省の事務所、展示物、除染情報プラザなど
福島の現状をご覧頂きました。
福島ならではの光景をしっかりとその目に
焼き付けるように、じっくりと見学されました。
続けて、原発事故の影響で警戒区域に指定されている
双葉町から避難された皆さんが生活されている
仮設住宅を訪問。
これから迎える福島の寒い季節にぴったりの
マフラーやセーターをプレゼントしました。
仮設の皆さんは涙を浮かべながら贈り物を受け取り、
本当に嬉しそうに子どもたちとお話をされていました。
子どもたちは、双葉町の皆さんから仮設住宅での生活のことや、
故郷に戻れない気持ちなどをしっかりとお聞きしながらも、
学校の話など楽しくなる話も交えて、皆が温かい笑顔で交流されました。
中部中学校の皆さんは、帰る際、
「また来るからね」と町民の皆さんの手を握り
別れを惜しんでいました。
最後に、広島出身で福島在住のお好み焼き屋
「かっちゃん」で店長の講話と、
想いの込もったお土産を受け取り、
三重県に帰られました。
中部中学校の生徒さんはツアーに参加され、
「見た目は自分達の住む町と変わらず、
皆さんとても元気に見えるが、
隠れた事情や様々な思いを
抱えている人がいることがわかった。
体感し学んだことを三重に伝え、
三重から世界へと発信していきます。」
と、決意されていました。
ひまわりをきっかけに、学生同士の交流が深まり、
福島と日本の未来を語り合う仲間が出来ていることを
とても嬉しく思います。
三重県松阪市立中部中学校の生徒の皆さん、
先生方、保護者、高校生の皆さま、
福島第四中学校の生徒の皆さん、先生方、
ボランティアの皆さん、本当にありがとうございました。